泉房穂・明石市長の罪と罰《画像》絶歌「売るな・買うな」は違憲?

神戸連続児童殺傷事件の加害男性による手記「絶歌」に対し、賛否両論湧き起こる中、明石市長の発言が注目を集めています。

◆絶歌とは?

「絶歌」とは、1997年に神戸で発生した「神戸連続児童殺傷事件」の加害者である元少年Aが、事件にいたるまでの経緯と犯行後の社会復帰にいたる過程を自ら綴ったものです。
2015年6月11日に発売されるや否やメディアなどで大きく報じられ、遺族に無断で発行していることなどから、否定的な意見を中心に物議を醸しています。
一方で、憲法で認められている「表現の自由」や、重大犯罪を起こした人物の心中が伺える貴重な資料としての意義などの理由で、肯定的な意見も少なからずあります。
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(泉房穂 市長・画像)

◆絶歌「売るな・買うな」

そんな中、兵庫県明石市の泉房穂市長の言動が注目を集めています。
泉市長は「絶歌」の出版を「ご遺族を傷つける許されない行為だ」と非難し、「書店は売らないでください、市民の皆さんは買わないでください」と呼びかけたのです。
明石市は6月22日以降、市内の書店約10店舗に「販売自粛」の要請文を送り、市のホームページや広報紙を通じ「購入自粛」を住民に呼び掛けることにしています。

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◆泉房穂・明石市長の罪と罰

泉市長の言動は、「明石市犯罪被害者等支援条例」によるものであり、同条例は、犯罪被害者らが精神的な苦痛など2次的被害を受けないよう、市が対応する責務を定めています。
しかし、被害者等の金銭的支援を発端に作られてきたこの手の条例が、「日本中を震撼させた重大事件の犯人が手記を出版する」という事態を想定していたとは思えません。
その対応として、書籍の販売や購入を自粛させるというのは、余りにも乱暴でしょう。
憲法第21条には「表現の自由」があるばかりでなく、「検閲の禁止」も掲げられており、行政主体が網羅的・一般的に思想を統制する行為は「憲法違反」となる可能性があります。

◆まとめ~「絶歌」について~

私は、「絶歌」を買っても読んでもいないし、被害者遺族の心情を想像すると、「絶歌」を買う事に躊躇(ちゅうちょ)を覚える方です。
しかし、それはあくまで「自分の意思」によるものであり、国や自治体の長から「読むな」と矯正される事には、躊躇を超えて大きな違和感を感じます。
自由主義は日本が世界に誇る価値観であったはずです。いつから日本は中国になってしまったのでしょうか?
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