東京都目黒区で、虐待を受けた女児が死亡した事件。
事件から3ヶ月が経過した2018年6月6日になって、女児の両親が保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕されました。
幼い女児を襲った理不尽な事件は、どのように起こったのでしょうか?
◆東京目黒・虐待死事件
女児に対する虐待は、2018年3月2日午後6時ごろに発覚しました。
発覚したのは、加害者である父親から、
“数日前から(娘が)食事を取らず嘔吐し、心臓が止まっているようだ”
と119番通報があったためです。
警察官らが家族に事情を聴いたところ、父親が
“言うことを聞かないので腹が立って顔面を数発殴った”
などと話し、女児に暴行を加えたことを認めました。
女児は、3月2日夜に、搬送先の病院で死亡が確認されました。
◆被害者の5歳女児
この事件の被害者は、加害者の5歳の長女。
女の子の体重は、死亡時、同年代の平均の約20キロを大幅に下回る12.2キロでした。
直接の死因は、肺炎による敗血症。
ただし、肺炎になった原因は両親による暴力とネグレクトであり、決して病死などではありません。
女児は毎朝4時ごろに起こされ、平仮名の練習をさせられていたということです。
女児は室内灯がない部屋で1人で寝起きしていたので、薄暗い部屋で繰り返し文字を書いていたと見られています。
◆父親の職業は?
この事件の首謀者は、33歳になる女児の父親。
職業は「無職」です。
子供に対する虐待事件の加害者が父親の場合、ほとんどが「無職」ですね。
そしてやはり、女児は父親の実子ではありませんでした。
これも子供の虐待にイヤというほど出てくるパターンです。
父親は、長女に対する傷害の容疑で3月に逮捕されています。
しかし実は一家は2017年まで香川県善通寺市に住んでおり、この頃も父親は暴力をはたらいています。
女児は2016年12月と2017年3月の2回、顔から出血した状態で家の外に放置されているのが見つかり、県の児相に一時保護されていました。
香川県警は2017年2月と2017年5月に傷害容疑で父親を書類送検しましたが、いずれも不起訴になっています。
◆母親の年齢は?
この事件のもう一人の加害者は、女児の母親。
年齢は25歳なので、女児は母親が20歳の時の子供なのでしょう。
自分の連れ子に対する虐待について、母親は
“自分の立場が危うくなるのを恐れ、夫に従い見て見ぬふりをした”
と話しています。
母親は、実家がある香川県善通寺市で逮捕され、JR岡山駅から新幹線で東京に移送されました。
◆兄弟はいる?
逮捕された父親と母親には、1歳の長男もいます。
長男は父親と母親の間に生まれた実子であり、両親に可愛がられていました。
女児は寝室を1人だけ別にされ、家族が食事などに行く際も自宅に放置されていたということです。
◆まとめ
死亡した5歳の女の子の部屋からは、ノートが見つかっています。
もうパパとママにいわれなくてもしっかりとじぶんからきょうよりもっともっとあしたはできるようにするから もうおねがい ゆるして ゆるしてください おねがいします ほんとうにもうおなじことはしません ゆるして きのうぜんぜんできてなかったこと これまでまいにちやってきたことをなおします これまでどれだけあほみたいにあそんでいたか あそぶってあほみたいなことやめるので もうぜったいぜったいやらないからね ぜったいぜったいやくそくします
家の中に殺人鬼がいて、頼るべき母親にそっぽを向かれた女児の絶望はいかばかりだったでしょうか。
女の子のご冥福をお祈り申し上げます。
コメント
はじめて背景を詳しく知りました。5歳の子がケガをして外に一人でいるというのは尋常ではないと思います。やはり児相が関わったことがあったんだ、と思いましたが、継続してフォローしない限り家に戻しても危ないだけなのではないでしょうか。とは言え、おそらくそうした継続的でもっと密度の濃いことをするには、リソースもなにもかも足りないのでは、とも思っていますが、虐待死に至る前に児相が関わっていることは多いので、せっかく一度はつながったのに気の毒だなと思うのです。
コメントありがとうございます。
個人的には、義父と連れ子の関係というのも、一考の余地がある気がします。無職の義父は危険です。
この両親には江戸時代に行われていた詮議を受けさせた上で江戸時代最も残虐なやり方での処刑望みます。留置場や刑務所で我々の税金を使う必要は一円たりともありません!
コメントありがとうございます。
法治国家であることは大切だと思いますが、この父親が目の前に現れたら、私も石を拾って投げつけるでしょう。
抵抗や逃避ができる大人への「暴行」や「傷害」と、従うしかない子供への「虐待」は意味合いが異なります。
通常より罪が重い「児童虐待罪」の議論が必要だと思います。